チェコ プラハへの旅

私達kajikajiスタッフは
2011.02.20~2011.02.25にかけて
西洋の古都の風景や街並みを多く残す、
チェコ、プラハへ研修に行ってまいりました。
今回は「チェコ研修記」と題して訪問させて頂いた施設を
レポートしていきたいと思います!!

 

チェコTV

チェコTV

Basic Information

1953年に誕生。
当時は一日2時間の生放送だったが、
テレビの普及と共に時間帯も長くなる。
1993年に現在のチェコテレビとしての形が完成。
その前まではチェコスロバキアテレビとして活動していたが、
分断を機に、個々に独立した放送局を設立。

POINT

<Ⅰ 受信料について>
チェコテレビは日本のNHKのように、受信料から成り立つ放送局。
受信料は日本のように家庭単位ではなく、テレビ一台一台に対して
課せられます。
ちなみに一台につき135Kc(約675円)。
この受信料体制が確立しているため、チェコテレビでは基本的に
CMを流すことはありません。
※デジタル化への資金として現在はCMを流していますが、
デジタル化が完了し次第終了の予定です。

<Ⅱ 制作について>
チェコテレビの制作するドラマは評判が良く、
特に「灰かぶり姫(シンデレラ)」
は今でも多くの人に愛される作品になっているそうです。
このように作られた作品は、著作権を売り出し、そこで得た利益を
次回作の資金として、毎年新作を制作しているそうです。
制作面では公共性が重視されるので、
視聴者のための番組作りを心掛けており、
毎年テーマを変えて放送内容を制作しています。
ちなみに、今年のテーマは『こども』となっています。

<Ⅲ スタジオについて>
スタジオは大きなものが複数あり、
それぞれが防音機能に優れたものになっています。
分厚い扉には砂が入っており、
どのような音も外に漏れないようになっていますが、
スタジオを密閉してしまうため、ライトの明かりによって出た熱が
スタジオの温度を上げてしまい、
一時間に一度程度の休憩が必要だそうです。
また、どの番組撮影がどのスタジオで行われるのかは決まっており、
毎回使用するセットや小道具等はその場に置かれていました。

<Ⅳ 大道具、小道具について>
チェコテレビでは、
独自に大道具、小道具等を制作する美術の部があり、
多くの舞台装置、美術はそこで制作されます。
日本では外部発注が主流ですから、これには少し驚きました。
この方が、臨機応変に対応できて、効率的な気がしてしまうのは
私だけなのでしょうか・・・??

 

チェコ アニメーションスタジオ

ANIMATION PEOPLE STUDIO

Basic Information

基本的にクレイ(粘土)素材やパペットを
一コマ一コマ動かしながら撮影を行い、
つなげて一つの映像とする制作を行っている。

POINT

<Ⅰ 撮影について>
このアニメーションスタジオでは、主にクレイやパペットが使われ、
それを少しずつ動かしながら撮影し、一秒一秒を作り上げていく、
という制作を行っていました。
日本では、「ニャッキ」という子供向けのアニメがありましたよね。
あれをイメージしてもらえれば大体わかっていただけると思います。

<Ⅱ 撮影方法>
撮影の仕方としては、パペットを単純に動かして撮影する方法や、
顔の一部分だけ固い物質(プラスチックのようなもの)で作ったものに、
柔らかい粘土のような物質で作られた口や目、鼻といった
表情を作る部位をシーンによって変えていくといったものもありました。
二つの違う素材を同じ色にしなければならない、
ということと、たくさん喋るキャラクターには、
口の部位を多く作らなければいけないので大変な作業になるんだ、
と教えてくださいました。
ちなみに、使われるパペット等は一つ一つ手作りで、
一つのパペットにも 多くの人が関わっているとおっしゃってました。
また、4秒の動きを作るためには100コマ必要で、
また、一日大体その位のコマ数しか撮影できないとのことでした。

一日4秒しかできないなんて、本当に地道な作業ですよね。
根気強さと我慢の連続だと思います。
ですが、その作品が出来上がった時の達成感は計り知れないでしょうね

クレイアニメ
↑撮影に使うキャラクターのパーツ
色々な動作に対応できるように、様々な形のパーツが用意されている。

 

撮影スタジオ

撮影スタジオ

Basic Information

ハリウッドの撮影にも多く使われる撮影スタジオ。
元々は飛行機を造るための施設だった。

 

POINT

大きな倉庫のような施設が数戸たたずむこのスタジオでは、
大掛かりなセットを組むことも可能。
古い車や、甲冑などが備品として貸し出されてあり、
その数には圧倒されます。
また屋外ではブルーシートを使ったCGの撮影も行われているそうです。
私達が訪問させて頂いた時は残念ながら撮影はされていなかったのですが、多くの有名映画の撮影地として使用されてきたようです。

甲冑
↑レンタルされている甲冑の一部。
大部分は奥にある棚に積まれている。

 


今回の研修では様々なチェコの施設を訪問させていただく事ができ、
チェコだからということではなく、日本でも活用できるような事柄を
多く学ぶことが出来たように思います。
特にテレビ局については、日本のNHKと似ている部分が多いことから、
自分の日常と重ね合わせて学べたような気がします。

今回はチェコの放送局、スタジオ等を訪問させていただきましたが、
また、違う国でも今回のように学びに行けたらと思います。
みなさんも是非日本の中だけではなく、
海外にも一度目を向けてみてはいかがでしょうか。
その土地の文化や習慣に触れ、また色々な経験をすることで、
新しい発見があるかもしれませんよ!!

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