最近、まったく新しい形の映画購入サービスが、
SNS(ソーシャルネットワーク)上で話題になっている。
その名もドリーム.パス、"ドリパス"。
"ファンが映画イベントを作り出す"という斬新なアイディアの仕掛け人は
20代の若い気鋭、五十嵐壮太郎さん(株式会社ブルーム代表取締役)

今回は、そんな私たちと同年代で映画業界に新しい風を吹き込んだ
プロデューサーにお話を伺った。


株式会社ブルームはどんなことをやっているのですか?


現在、株式会社ブルームは、ドリパスの運営がメイン、
サブ的に以前の 仕事関係のプロモーションの仕事もしています。
もともと映画が好きで、
学生の時に趣味程度ですが、映画を作っていました。
ドリパスを始めた理由は、映画が好きだということもあるのだけど、
4年間ビジネスマンをやっていてビジネスとして映画業界を見たときに、
何か新しいことができるんじゃないかな?、という思いが出てきて。
割と古い業界なので、新しいことをやったら目立つかな、
という感覚がありましたね。


どんな形でのスタートだったのですか?

通常は会社を作ってから企画を立ち上げるのですが、
僕の場合はドリパスというシステムが作って、
仲間を集めて会社を立ち上げました。
スタート当初は3人。現在は7人で活動しています。
物事を始める時って、絶対に仲間が必要ですが、
映画のように、脚本書いて、
ストーリーを話して、一緒にやろうよ、という誘いをしていって…。
会社を立ち上げました。


ドリパスを使って目指していることはなんですか?

エンターテインメント業界は、ごくわずかなトップのクリエイターと、
数多の新人がいて、なかなかチャレンジする機会がないんです。
映画もそうなのですが、現在商業的に活躍されている方のお話を聞くと
最初はみんな貧乏で大変だった、という方が多くて…。
作品も同じで、お金が集まる作品と集まらない作品があって、
集まらない作品の方も底上げをしたいな、ということから着想を得て、
このドリパスのシステムができました。

ドリパスは、SNSがなければ、成立していましたか?

SNSがあるからこそ、ドリパスは成立しています。
というのも"共同購入(=みんなで買い支える)"というシステムなので
一つの嗜好に基づいたコミュニティができないと、
実現できない仕組みになっています。
だから、SNSがなければこのシステムを作っていないですね。
今、世の中に急激に浸透しているからこそ、
今後ももっと普及するだろうと予測できたからこそ、
生み出せたと思います。
具体的に言うと、ツイッターを通して
毎日のようにイベントのリクエストが送られてきます。
リクエストが多いものほど、ニーズが高いものなので、
そういうものをチェックして、イベント化することも多いです。
こんな風に直接的にお客さんからのニーズを聞けるのがSNSを使用して
運営する利点ですね。

自分のやりたい事とビジネス(利益)どっちを優先させているのですか?

エンターテイメント(=情熱)もビジネスも両方考えないと、
株式会社としては成立しないですよね。
やりたいことをやるためには、利益を生み出さなきゃいけないですし。
結構、映画業界って、"どっちとるの"っていう話がよくあるのですけど
その話はそもそもナンセンスで、
両方あって、初めて生活できると思うので、
ビジネスと情熱を両立させながら活動しています。

ドリパスのイベントは誰が考えているのですか?

イベントを考えるのは、ドリパスの場合もあるし、
提携している映画館の場合もあるし、半々ですね。
今は、おかげさまで全国61館で行っています。
中心でやっているのは都内で、新宿バルト9、渋谷のシネクイント、
あとは川崎、銀座、池袋等々です。
まだ言えないところもあるんですが、
日を追うごとにより多くの劇場と提携しています。


どんなにいいイベントでも、利益の保証がないと不成立になるのですよね。

そうですね。
ドリパスというのは、"企画成立=利益を生む"なっています。
つまり、できるだけ多くの映画館に参加してもうことで、
より大きなビジネスになります。利益が出ることが確定しないと、
企画は成立しないので、赤字が出ることは絶対にないのです。

inserted by FC2 system