たくさんの種類のイベントを行っていく中で、これだけは譲れない、というこだわりはありますか?
こだわりは無いです。無いっていうのがコンセプトな位(笑)。
そういったものに捕らわれずにやってきました。
自分のやりたいことだけではなく、
自分のやりたくないこと・やったことのないことをやる、
という経験もとても大事だと思っているので。
今思うと無理をいわれてやる仕事や、
今までにやったことのない新しい試みに挑戦する時の方が、
すごくタメになっていると思いますね。
空間プロデュースをするに当たって、欠かせないものはありますか?
周囲の人達の協力です。
自分に知識や技術がない事でも、自分の中にイメージがあれば、
その知識や技術のある人に相談・協力してもらう。
自分に知識や技術がないからできない、ではなくて、
周りに協力してもらうという考えにシフトするのが大切です。
そういった意味でも、人の協力が絶対に欠かせないですね。
まず自分の中でアイディアを固めて、
それを作りあげるために必要な人材を集める。
最初から特定のメンバーでチームを組んで仕事をやっている人も
いるかもしれないけど、僕のやり方ではないですね。
そういったアイディアはどのように考えるのですか?
頭に思い描いたりもするし、書きながら考えたりもします。
アイディアを出すっていうのが一番大変なところなんです。
時には人と話してヒントを得たり、町を歩いたりして、
色んな方向からアプローチして構想を練っています。
いくら悩んでいても思いつかない事もありますが、
常にそういうことを意識していると、
ふとした時に思いついたりするんです。
空間プロデューサーを目指す学生に一言お願いします。
すごく特殊な流れで今に至っているので、
あまり参考にはならないと思うんですけど(笑)
やっぱり自分が楽しい事が一番大事だと思います。
あとはバランス感覚を持つようにしてください。
あくまで僕自身の考えなのですが、
アーティストって一つの道を突き進めて人を喜ばせるのが仕事で、
僕らデザイナーやプロデューサーは、
一つのことを見ているだけじゃだめで、
色んな目線に立てるようにならないといけないと思うんです。
ニーズにあわせて柔軟に対応していくことも必要ですしね。
では最後に、池さんにとって「空間プロデュース」とは何か、教えてください。
想像して創造することです。
そのためにはバランス感覚を大事にして、
広く深く見るための感性も大事にしなきゃいけません。
アーティスト的な要素と、デザイナー的な要素のどちらも持ちあわせ、
更に観客の目線にもなって作っていかなきゃいけない
複雑な仕事ですが、
楽しんでやっていきたいです。