発行周期はどれくらいですか?

最初は3カ月周期で出していたのですが、
今は2カ月に1回発行している様です。
営業や設置場所に関しては社員側で全て行ったため、
学生は企画以外の事は考えないでよかったという面が、
2カ月周期での発行を可能にしている部分も
あるのではないかと思います。


営業や設置場所に関しては、
宇佐美さんが中心で取り組んでいたのですか?

会社として営業は、優良職業紹介の会社として
十分にスポンサーがついていたため、スムーズにいきました。
設置に関しては、取材をした学生の通っている大学や地下鉄内に
置かせてもらいました。地下鉄内の設置では、
「ラックを持ってきてもらえれば置いてもいいですよ。」
と言ってもらえたので、ラックを持って行って
置かせてもらいました。
ラックも、広告を入れても良いので作ってくださいと
業者にお願いして、タダで作ってもらったりしましたよ。
50個くらいはご協力頂いた覚えがあります。
残りは大学の前で手配りをしました。
手配りする大学は、真新しい情報などが載っているフリーペーパー
に、感度が高そうな大学を選んで行いましたね。


手配りはどのように行っていたのですか?

配布に関しては、学食で配ったりとか、大学によっては1年生の
必須科目の前に配ったりしたところもあったみたいです。
周りにフリーペーパーを作る子たちがいないということもあって、
受け取ってもらえる率は非常に高かったですね。
あとは受け取ってもらうために、アメやガム、クリアファイルなどを
付けたりしていました。
クリアファイルなどは学生自身が企業に物品協賛を
取りに行っていました。
それだけは学生たちが個人でやっていた気がします。



この制作チームの中で、宇佐美さんは
学生の企画をサポートするという立場にいたのですか?

学生さんのモチベーションのアップ&ダウンを見たり、
企画に対してアドバイスをしたりしていました。
学生さんに対しては常に、「やりたいことをやるのはいいのだけど、
やった後、受け取る側に生じる『なぜ?』という疑問について
考えてね。」ということを言っていました。
例えば、学生さんが誌面に載せる写真について
AとBで迷っているとします。
そういう時に、「どっちがいいですか?」と聞く前に、
まず自分はどちらが良いのかということを
ハッキリ言ってもらうようにしました。
「どっちがいい?」と聞いている時点で、多分、
心の中ではAを推したいのだけど、みんなはAを選んでくれるのか
という不安が生じます。そこで、
「『私はAを選びたいけれど、Bも良いと思うから、
みんなはどう思う?』という聞き方に変えて。」と伝えていました。
それから、なぜAが良いのか逐一プレゼンをさせる。
そうすると、どんどん自己主張が強くなり、
やりたいことも明確化してくるのです。


それがモチベーションをあげるということにも繋がっていたのですか?

結局、自分がやりたいと思ったことを誰からも意見を貰わずに
やり続けると、周りからの賛同を得られなくなるのです。
そうなると、自分のやりたいものをやっているのだけど、
「本当にこれでいいのかな?」とか、
「みんなも本当に良いと思ってついてきてくれているのかな?」
と思ってしまう。そうじゃなくて、
自分が良いと思ったことにはちゃんと理由があって、
それに対してみんなが賛同してくれているから動いているのだ
ということを認識させてあげる。
そうすることで、「やらなくちゃいけない。」ということと、
「やりたいことがやれている。」という自信が持てて、
自分の企画のコンセプトが、より明確化してくるようになるのです。


フリーペーパーの制作で、やりがいを感じたことがありますか?

フリーペーパーが完成して届いた時に、
作った子たちの泣いている顔を見ることが
一番良かったかなと思います。
あと、他の学生団体の活動に制作チームの子たちが入ると
動きが変わるのです。
「これって誰がなんのためにやっているもので、
結局、何を生みだすものなのですか?」
と、学生が学生に言っていたのですよ。
そうやって率先してグループを引っ張っていくのを見て、
「おお、変わったな。」と思いましたね。


逆に辛かったことはありますか?

やっぱり、嫌いじゃないのに叱らなくちゃいけないのは
大変でしたね。
良くするために叱るのだけど、苦しいです。
それでも編集スピードが遅いから、
遅れてしまうことに対するストレスもありました。
学生さんに対しては「廃刊するぞ。」と言いつつも、
実際は廃刊させるわけにはいかないという社員の立場もあります。
それで、入稿が遅れることに対して
印刷所やお世話になっている方に、
スケジュール調整などで連絡をしたりするのも大変ですね。


最後に、宇佐美さんがフリーペーパーの制作をサポートしていた時に、
をつけていたことがあれば教えてください。

悪いことをただ悪いというわけではなくて、
なにが悪いのか学生さんたちに納得がいくまで理由を説明する
ということは考えていましたね。
言い訳があれば、最後まで聞くということもしていました。
時には彼女とケンカして…というような
恋愛関係の言い訳もありましたよ(笑)
あとは、差し入れでみんなの好みをチェックして買って行ったり、
好きなお菓子やジュースをオフィスにいつも置いて
おいたりもしていました。
そういう形で、学生さんとのコミュニケーションを
取ったりもしていましたね。


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